Example of difference from Deep Learning
ディープラーニングは機械学習をさらに発展させたものだ。従来の機械学習との大きな違いは、情報やデータを分析する際に使う枠組みが異なっていること。これは、人間の神経を真似て作った「ニューラルネットワーク」で、コンピューターによるデータの分析と学習を強力なものに仕立て上げているのだ。より詳しく知るために、先ほどの画像を分析し「青いリンゴ」か「赤いリンゴ」を見分ける仕組みについて見てみよう。機械学習では「色」に着目するように指定しなければならなかったのに対して、ディープラーニングでは区別するための「目の付けどころ」をAIが自分で学習し、その性能を向上させていく。別の言い方をすれば、ディープラーニングは沢山のデータを見ることによって、どこに注目すればよいかを自分で学習し、人間からの指示を待たずに自動でどんどん賢くなっていくということだ。「機械学習」と「ディープラーニング」については、AIの仕組みではあるものの、機能強化の自動化を推し進めているという違いがあるといえる。特に、分析の対象を区別する際に「目の付けどころ(「特徴量」という)」を自動的に見つけ出す点で、進化していると言えるだろう。特にディープラーニングは、言葉で特徴を定義するのが難しい場合に高い効果を発揮する。例えば、米国のSentient Technologies社では、商品検索にディープラーニングを利用している。服や靴の好みなどは言語での表現が難しいが、AIは消費者がどの商品をクリックしたかという情報を元に、消費者の好みに合いそうな商品を絞り込んで提案してくれるのだ。結果として、機械学習では人間がある程度学習の方向性をコントロールできる一方で、ディープラーニングは場合によって思わぬ方向に学習が進む可能性がある。何のデータを読み込ませるかを慎重に選ぶことにより、より効率的にコンピューターが学習すると期待する向きもある。